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国立筑波大学医学群看護学類 ブレ恋!上映 大好評❤️

2022年12月2日、ブレ恋!を筑波大学医学群看護学類の特別授業で上映することができました!
そのあとで鹽野の講演もさせていただきました。

長時間でしたが、70人あまりの2年生の学生さんたちは、飽きることなく見て、聞いてくださって、終了後には暖かいコメントをたくさんいただきました。一部をご紹介します。

<リアルな患者さんの思い、明るい未来を信じる大切さを知った>
病気を患い、生命の危機に直面した人々が作り上げた劇とは思えないほどの力強さ、迫力を感じました。患者に希望と勇気を与えるべきはずの医療者が、反対に元気をもらい、病気との向き合い方について考えさせられました。
最も印象的に残っているのは、「ペット検査?」「サブタイプ?」と、がんという衝撃的な告知を受け入れる時間もなく、次々と医療用語を浴びせられ、困惑している主人公の様子が描かれたシーンです。がん患者は、がんを告知されたときのDrの説明をほとんど覚えていないということをよく耳にします。このシーンからは、告知された時の患者の様子をリアルに感じることができました。「質問はありますか。」と聞かれても答えられるはずがないということを強く感じ、ここに患者のニーズがあることを学びました。
ぜひ、医療者が見るべきシーンだと思います。
また、劇中歌の「光は必ず闇をさす」という言葉が心に刺さりました。明るい未来を信じ、前に進むことを後押ししてくれるような歌詞であると感じます。病気の有無に関わらず、心に留めておきたい言葉であり、今後困難に直面した時にはこの言葉を支えに前を向く姿勢を大切にしていこうと思います。

<自分ががんになっても前向きに生きていくことを絶対忘れない!>
実際に乳がんを経験された脚本家さんの作品だったので、乳がんサバイバーのリアルな感情、治療に対する悩み、医師とのやりとりを見ることができて、大きな学びとなりました。
乳がんの進行度とその治療について、キャッチーな歌で学べたのもとても良かったです。
がんになった、人生おしまいだではなくて、そこから様々な出会いが生まれ、いくらでも幸せになる機会はあるのだと知れたことは私の中で新たな発見でした。将来自分や身の回りの人ががんサバイバーになっても、前向きに生きていくということは絶対忘れてはいけないなと強く感じました。


<看護師にできること!>
看護師は、患者の精神面のサポートを果たす役割があると感じます。劇中の佳菜さんががん告知を受けたときに、取り乱し、医療者の説明が全く頭に入っていない様子が非常に印象的でした。家族の理解も乏しく、一人で自身の病気について理解しようと必死になる佳菜さんはどれだけ孤独だっただろうと、劇を観ながら心が痛みました。看護師は、そうしたかなさんの不安や孤独を感じ取り、一緒にどこまで理解できているのか、何を質問したいかを共有し、精神面の支えになる必要があると感じました。
患者の一番近くにいる看護師が、チーム医療の中心にいかに患者を持ってくることができるかが鍵になると学んだため、今後はチームをうまく取りまとめるマネジメント力も養うことができるよう、日々の勉学に励もうと思います。


<実際の乳がんサバイバーが創作・出演していたなんて!>
今回の舞台は脚本や、演技、音楽、ダンス、照明、衣装など中身が素晴らしかったのはもちろんなのですが、それだけでなく、実際の癌サバイバーの方によって作られているということ自体にとても大きな意義があると感じました。
癌を身近に感じていない人がこの舞台を見て、はつらつと活躍されているサバイバーの方の存在を知ることで、今までのイメージが覆り、これから癌患者さんと関わる際に、「可哀想な人」というレッテルを貼ることなく、1人の人として接し、向き合えるようになるのではないかと思います。
そうすれば、全国のサバイバーの方々も職場や社会全体で適切な距離感、支援の中で生活することができるようになり、さらに活躍の場が広がるのではないかと思います。今後もこの舞台の上映や様々な活動を通して、皆様の生き生きとしたエネルギーと、サバイバーとしてのリアルを発信し、社会全体をハッとさせ、明るくしていただきたいです!

<演者の思いが伝わってきた!>
とても素敵な作品で、演者の皆さんの思いがひしひしと伝わってきました。歌やダンスがとてもキャッチーで、舞台を見終わった後に友人とつい口ずさんでしまいました。がんサバイバーになったことで、舞台に挑戦できた、さまざまな出会いを得ることができたという演者さんの言葉がとても響きました。がんと宣告されたとき、初めは絶望の連続であったかもしれませんが、振り返って、おかげで良い機会に恵まれたと笑顔で話すみなさんの姿をみて、これから看護師として働き、がん患者さんと接する際に、私が知っていることとして伝えられたらなと思いました。

国立筑波大学医学群看護学類 ブレ恋!上映 大好評❤️

<何もしない看護師にはならない!>
佳菜さんが担当医と揉めた時に看護師がいて欲しかったとおっしゃっていたが、全くその通りだと思う。私はあの場面で何もしない看護師にはならないと決めた。
それから乳がんだと宣告された方たちが集まるコミュニティにおいて、乳がんについて一緒に学ぶ機会を設けることも看護師ができることではないかと感じた。乳がんサバイバーの方がどのように情報を集めているのか知らないが、医療従事者がいるのといないのでは、情報の集まり具合や正確性に違いが出ると思う。
患者がチーム医療に関われないという問題解決にもつながる行動ではないかと思う。

<印象的だった診察シーン〜患者さんの感情を素直に受け止めたい>
私が一番印象に残っているシーンは、診察のシーンです。この場面では、佳菜さん役の俳優さんが、癌告知をされて悲嘆している様子や、次々に難解な専門用語を用いて治療方針を説明されて理解が追いついていない様子をうまく演じられていて、診察室の緊迫感や、患者さんと医師の思いのせめぎ合いを現実感をもって感じることができました。
やはりこうした場面で、看護師が患者さんの思いに寄り添い、医師との橋渡し役になるべきだと改めて実感しました。
それと同時に、お芝居全体を観させていただいて、夢があり、思いがある中で、第三者である医療者がそうしたパーソナルな部分を理解した上で患者さんと関わりを持っていくことは、非常に重要だけれども同時に簡単なことではないなと考えさせられました。しかし、たとえ患者さんの全てを理解するのは難しかったとしても、その時の患者さんの語りや感情を素直に受け止め、尊重し、関心を持ち、自分なりにわかろうとする姿勢を持ち続けていきたいと思いました。